上手に活用するために一番重要なことは会社選び

現在では多くの業者がインターネット広告やFAXのDMなどを用いて資金繰りに関する広告を展開しています。
その中で謳われているファクタリングのメリットとして強く取り上げられているのが

  • 資金調達までの日数の早さ
  • 審査基準が柔軟
  • 売掛先さえしっかりしていれば、自社の経営状態に関わらず利用可能
  • 保証人や担保が不要
  • ノンリコースの場合は売掛先が万一破綻しても回収義務を負わないで済む
  • 負債に分類されないので信用情報への影響なし

というようなものです。
これらについて、全く間違いはないのですが、広告で集客を行う上でどうしてもキャッチ―な表現が先行してしまい、「手軽さ」ばかりが強く前面に出ているところは少々問題があります。

大切なことは今後の見通し

売掛金の売買によって資金調達を行うことによる最大のデメリットは「手数料」の発生です。
売掛金の売却による資金調達は、売掛金の満額をそのまま資金として活用できるわけではなく、設定された掛け目から手数料を差し引いた金額になります。
現在の取引の主流は、売掛先の承諾を得ることなく利用することができる2社間取引です。
売掛先の承諾を得られる場合、3社間で契約を結ぶのであれば手数料は1%程度で済むケースもありますが、2社間取引の場合は、以前に比べて手数料が安くなってきているとはいえ、それでも5%~20%の間ぐらいで設定されることが多いようです。
銀行金利やノンバンクの金利、手形割引の割引率と比較すると、やはり高めであることは否めません。
したがって、上手に活用するためには、

  • 今回資金がショートしている理由
  • ファクタリングを活用して今回のショートを乗り切った場合の今後の見通し
  • 手数料を支払った上での収支のバランス

を客観的な視点で判断し、調達コストとスピードの優先順位を考える必要があります。

審査が甘い業者の方が、調達までの時間が短く利用しやすい?

急な入金ずれなどに遭遇し、慌てている経営者の方は上記のように思われることもあるかもしれませんが、これは必ずしも正解ではありません。
ファクタリング会社は銀行融資などとは違い、担保や保証人をとるわけではありません。
あくまで、売掛債権の買取において回収リスクがどのぐらいあるか、というポイントを審査します。
そのため、審査が早いということはメリットだけでなく、下記のようなデメリットを持っている可能性があります。

  • 掛け目が異常に低い(例:1000万の売掛金なのに100万だけ買取 ※掛け目10%ということです)
  • ファクタリングの手数料の設定が高め
  • 債権譲渡登記を条件にしている

このような状況では、本来必要な金額を調達できない恐れがあるばかりでなく、売掛金自体にはまだ900万円分の調達余力があるはずなのに資金繰りに全く活用できなくなってしまいます。
実際に審査の結果上記のようなことにならないためには、予めいくつかの業者に査定を依頼することが大切です。

納得がいく条件を提示してくれる業者に巡り合うために

ファクタリングを活用することで、今後の経営が上向いていくものでなければ利用する意味がありません。
納得できる、信頼できるファクタリング会社に巡り合うために、以下のようなポイントを見極める必要があります。

審査が慎重な業者の方が、当然ながら数字は良い

即日対応ができる、できないというようなことではなく、きちんとした慎重な審査を行ってくれる業者を利用できた方が、結果として貴社のメリットが多くなると考えられます。
その理由として、

  • 売掛債権の内容が正当に評価された掛け目が出てくる
  • 手数料が納得できる水準である
  • 債権譲渡登記などについても、貴社の状況に合わせた提案をしてくれる

という可能性が高いことが挙げられます。

緊急の資金調達なのであれば、申込の際にその旨をきちんと伝えれば審査の速度自体は上げてもらえますので、いつ資金が必要なのかを正確に伝えれば対応してくれますし、間に合わない場合はその旨をすぐ知らせてくれますので大丈夫です。
本サイトで紹介しているファクタリング会社は、比較的慎重な審査を行ったうえでしっかりとした提案を行ってくれると考えられる会社をピックアップしていますので、安心して相談してみてください。

いくつかの会社に査定を依頼してみることも大切

利用が初めての方の場合、また、過去に使った際の取引条件に納得がいかなかった方の場合も含めて、いくつかの業者へ同時に査定を依頼し、条件などを比較してみることも大切です。
自社の持つ売掛債権がどのように評価されるのか、物差しが何もない状態では判断がつかない部分もあると思います。
時間的なゆとりがある場合、ない場合に関わらず、複数の会社のお話を聞いてみることをお勧めします。